国際認定推進の日について

2008年 4月 9日
財団法人 日本適合性認定協会

IAF(国際認定フォーラム)注1とILAC(国際試験所認定協力機構)注2は2008年 6月 9日を国際認定推進の日(International Accreditation Day)と定めました。国際認定推進の日は以下の国際機関から支持されています。

 

  • WHO (世界保健機関)
  • EU (欧州連合)
  • ISO (国際標準化機構)
  • IEC (国際電気標準会議)
  • ASEAN (東南アジア諸国連合)
  • BIPM (国際度量衝局)
  • WADA (世界アンチ・ドーピング機関)

本協会もこの趣旨に賛同し、ポスターと共にウェブサイトに公表するものです。

 

認定は

  1. 試験所および認証機関等の適合性評価機関の業務遂行能力、その一貫性および公平性に対する証明
  2. 適合性評価機関の適合性の証明に対する価値と信頼性に対する証明

を公正で独立した立場から審査・検証することをその基本とし、この活動により国際的な市場全体の信頼性を支えています。この認定の価値は、あらゆる経済圏や社会に広く認知され、採用されてきました。

 

本年の国際認定推進の日では、テーマとして「信頼」を選定しました。このテーマの意図は、顧客の要求事項および社会一般の健康、安全ならびに安心に関する法的な要求事項に適合した製品およびサービスの提供が世界の自由貿易の基本であることを認識し、世界レベルで共通の認定基準および認定手順に基づく認定機関活動の認知を広げることです。

認定はいろいろな形で私たちの生活に関係しています。例えば飲料水又は複雑なITシステムが供給される場合、その供給者の業務遂行能力の信頼が重要になります。供給者の能力は公正で独立した第三者の審査を通じて評価できます。つまり、何かを計測する、校正する、検査する、試験するといった仕事の場合、目的にあった仕事が十分になされるかどうかは、公正で独立した第三者による認定・認証を通じてはじめて信頼を置くことができます。能力のある審査員によって認定審査を受け、認められた試験所の選定又は同様に認定された認証機関が認証した企業や団体をビジネスとして活用することは、公開された情報に基づいた信頼できる賢明な選択である事を示しています。

商業活動のみではなく気候変動、環境保護、安全や健康のような多くの事項は、もはや一企業や一国の中だけで対応できる時代ではありません。直接、間接を問わず国際的な関連を考慮し判断し、実行しなければなりません。この前提として、世界的規模で制度の信頼性を確保する構造が確立し、活動結果の信頼が保証される体制が構築されていなければなりません。国際的に認められた規格に準拠した手順による認定の活用と、ILAC, IAFの相互承認協定注3の発展は、それ故国境を越えた信頼の構築および世界中の適合性評価のベストプラクティスを進める上で、重要なポイントになるのです。

本協会は日本で唯一の総合的な認定機関として、また、ILACおよびIAFの相互承認協定メンバーとして、上記の趣旨を尊重し、今後とも適合性評価制度の国際的な発展に貢献しつつ、制度の信頼性向上に努力して参ります。

注1IAF:International Accreditation Forum
マネジメントシステム認証機関や製品認証機関などを認定する機関の国際組織として、認定の技術的レベルの整合性のための情報交換を目的として1993年に創設された。

注2ILAC:International Laboratory Accreditation Cooperation
試験所・検査機関並びにこれらの機関の認定について国際的に話し合う場として1977年に創設され、その後試験所・検査機関を認定する機関だけの国際組織として1997年に再発足した。

注3相互承認:認定された認証機関が発行する認証証、認定された試験所等が発行する報告書の価値を一定レベル以上に確保することにより、認証証や報告書を活用する立場の人(購入者等)に対し信頼性を付与する一方、他の国や地域の認定機関からそれぞれ認定を受ける必要がないようにする仕組み。

 

以上

 

 

■本件に関する問合せ先■
財団法人 日本適合性認定協会
総務部 CS
E-mail: CS@jab.or.jp
Tel.03-3442-1218 Fax.03-5475-2780

 

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