第2回 放射能・放射線技術セミナー開催報告

2012年1月23日
公益財団法人 日本適合性認定協会

本協会は、放射能・放射線測定に関する測定結果の信頼性を確保するための技術セミナーをシリーズで開催しております。
第2回は2012年1月18日、本協会会議室において行われ、放射性表面汚染に焦点を当てた以下3つのテーマで解説がありました。

  1. 放射能・放射線測定における信頼性の確保と JAB の取り組みについて

    東京都市大学 名誉教授 平井 昭司氏

    冒頭で放射能・放射線の測定ニーズが高まっている現状と、諸外国の放射性物質に対する規制状況の解説があり、安心・安全な生活を確保するためには測定における品質の確保が必要であると述べられました。これらの状況を踏まえ、本協会 (JAB) は認定活動を通じて試験所・検査機関の力量向上を図り、信頼性の高い測定結果を提供することに支援を行っていることや、現在作成に取り組んでいる物流品の放射性表面汚染測定・空間線量率測定のガイドラインの概要などが紹介されました。

  2. 放射性表面汚染測定及び空間線量率測定のポイント

    財団法人 放射線計測協会 総括計画管理室 兼 品質保証室長 本多 哲太郎氏

    実際に測定を行う状況を想定した具体的な解説が行われました。放射線測定器の種類と用途、表面汚染測定器、空間線量率測定器それぞれに求められる性能、放射性表面汚染と空間線量率の関係など、詳細且つ幅広い技術的解説があり、講演中にも参加者との活発な質疑応答が交わされ、参加者の関心の高さが伺われました。また、空間線量率測定器の種類による特性の違いや測定器の校正のポイントなどが解説され、現場担当者に直接役立つ情報が提供されました。

  3. JAB RL363 放射能・放射線測定を行う試験所・検査機関の認定指針-放射性表面汚染測定、空間線量率測定-

    社団法人 日本アイソトープ協会 事業本部長 中村 吉秀氏

    現在、本協会で開発作業中の上記指針について、指針作成の経緯と各条項の意図について解説がありました。特に本指針が、取引や流通時に実施される物流品及びその梱包容器の放射性表面汚染評価のための測定に適用する点が重要であると述べられました。さらに、同指針内で測定方法規格として引用しているJIS Z 4504「放射性表面汚染の測定方法―β線放出核種(最大エネルギー0.15MeV以上)及びα線放出核種」の概要にも触れ、間もなく制定されるJAB指針へのさらなる理解が図られました。

第3回は3月上旬に開催予定です。詳細につきましては別途、本ウェブサイトでご案内いたしますので、ご参加をお待ちしております。

 

本件に関するお問い合わせ先

公益財団法人 日本適合性認定協会
総務部 CS
E-mail. CS@jab.or.jp
Tel.03-3442-1218 Fax.03-5475-2780

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