第3回 放射能・放射線技術セミナー開催報告

2012年3月30日
公益財団法人 日本適合性認定協会

本協会は、放射能・放射線測定に関する測定結果の信頼性を確保するための技術セミナーをシリーズで開催しております。これまでの同セミナーでは、

  • 第1回 (2011年8月24日) : NaI (Tl) シンチレーション検出器を用いた測定法について
  • 第2回 (2012年1月18日) : 放射性表面汚染について

をテーマに、情報提供を実施してきました。

第3回セミナーは「放射性核種分析」に焦点を当て、2012年3月5日、品川区立総合区民会館 きゅりあん 1F 小ホールにて開催しました。

1. 放射能問題をとりまく現状と課題

東京都市大学 名誉教授 平井 昭司 氏

平成24年4月1日施行の放射性セシウム新基準値に関する情報や、現在活用されているガンマ線スペクトロメーターの種類と特性、ガンマ線スペクトロメトリーにおいて試験所認定を取得する意義などに触れ、本日解説される内容に関する基礎情報を提供いただきました。

2. 放射能・放射線測定を行う試験所・校正機関についての認定指針-ガンマ線スペクトロメトリーによる食品等の放射能濃度測定- (JAB RL364) の解説

公益財団法人 日本適合性認定協会 認定センター 森 曜子

放射性物質による深刻な環境汚染と、農畜産物の今なお続く出荷制限、放射能濃度測定結果の信頼性確保などに対応するため、策定が進められていた上記指針が 4月1日発行予定となり、その解説が行われました。条項に沿って技術文書の内容とその意図を詳細に説明するとともに、安心・安全な生活を確保するために、引き続き本協会は認定活動を通じて試験所・検査機関の力量向上と信頼性の高い測定結果を提供することに支援を行うと述べました。

3. ガンマ線スペクトロメトリーによる放射能測定について
ゲルマニウム半導体検出器を用いたガンマ線スペクトロメトリーを中心に

財団法人 日本分析センター 放射能分析業務部 γ線解析グループ 前山 健司 氏

冒頭で、放射線の種類と透過力・放射能と放射線の違いと単位について基礎的な解説を行いました。続いて、放射線測定器の種類と特徴について、代表的なサーベイメータと積算線量計の写真を交えて紹介いただきました。さらに、ゲルマニウム検出器と遮蔽体の外観、内部構造、使用方法、分析数値の読み方、濃度測定における留意点などに分かり易く触れ、これから実務に携わる方にとっては、基本的な知識となり、またすでに活動を実施されている方にも情報の整理に役立つ内容となりました。

4. パネルディスカッション 「放射能測定の技術的課題」

パネリスト:

  • 平井 昭司氏 (東京都市大学 名誉教授)
  • 前山 健司 氏 (財団法人 日本分析センター 放射能分析業務部)
  • 黒澤 忠弘 氏 (独立行政法人 産業技術総合研究所 放射線標準研究室)
  • 中村 吉秀 氏 (社団法人 日本アイソトープ協会)
  • 柚木 彰 氏 (独立行政法人 産業技術総合研究所 放射能中性子標準研究室)
  • 森 曜子 (公益財団法人 日本適合性認定協会 認定センター)

平井氏の進行により、参加者から事前にいただいた77個の質問について、上記6名のパネリストが議論する形で進められました。試験に携わる方々が抱かれている質問・疑問に直接回答する形式により、放射能測定についての理解がさらに深まりました。会場からも活発な質問が切れ間なく続き、閉会予定時刻を超過して終了しました。充実した内容の質疑応答は、放射能測定を直接実施している方のみならず、放射能測定データを利用している方々にも役立つ内容となりました。

第4回セミナーは4月25日に、同じく「きゅりあん」にて開催予定です。詳細につきましては別途、本ウェブサイト上でご案内いたしますので、ご参加をお待ちしております。

 

本件に関するお問い合わせ先
公益財団法人 日本適合性認定協会
総務部 CS
E-mail. CS@jab.or.jp
Tel.03-3442-1218 Fax.03-5475-2780

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