2014年 世界認定推進の日 ILAC議長/IAF議長による共同声明

2014年5月29日
公益財団法人 日本適合性認定協会

毎年、6月9日は「World Accreditation Day (世界認定推進の日)」です。
これは、ILAC(国際試験所認定協力機構)とIAF(国際認定フォーラム)の両理事会によって設置された合同委員会により定められ、認定活動の理解と国際相互承認の一層の普及、世界レベルでの活用推進を狙いとしています。
今年度のテーマは「認定が支えるエネルギー供給の信頼」です。
「世界認定推進の日」に向けて、ILAC議長とIAF議長から共同声明が発表されていますので、和訳をここに提示します。

原文は、http://www.iaf.nu/articles/World_Accreditation_Day_2014/272をご参照ください。

Peter Unger (ILAC議長)とRandy Dougherty(IAF議長)による共同声明
2014年 世界認定推進の日
認定が支えるエネルギー供給の信頼

「世界認定推進の日」は2014年6月9日です。今年は、エネルギー供給の信頼を支えるうえで認定が果たす役割に着目していきます。エネルギー供給には、将来の世代に悪影響を与えることなく、世界の現在人口のニーズに合う計画が含まれています。この計画には、採掘、運送、生成、流通、備蓄が含まれています。

IAF議長
Randy Dougherty氏

まず、エネルギー供給の重要性について熟考することが必要です。エネルギーは、日常の仕事や活動に必要不可欠なものですが、しばしば見落としてしまいます。社会は、エネルギーを利用して得られた便利さや贅沢さに大きく依存して成長してきました。さらに、世界の工業化が進展するにつれて、エネルギーを利用する世帯や企業の数は増加していくでしょう。

エネルギー需要の拡大とともに、エネルギーを利用し、保存し、共用する方法も一層充実させる必要があります。そのような方法を直ちに実行せよという大きな圧力が、責任を負うべき関係者全員にのしかかっています。しかし、それらの方法論が安全であると立証することが大多数の人々にとって最大の利益となるのです。規制当局はエネルギーの効率的な供給という職務を課されるだけでなく、エンドユーザーの安全性を保証するという責任も課されているのです。安全性の保証は、試験所、検査機関、認証機関による認定を要求することで一部実現できるのです。
 

具体的には、試験所はエネルギー利用に使用される装置や、既存のエネルギーと再生可能エネルギーの両方を定期的に分配・監視する装置の性能を確認するのに利用されています。また、試験所による試験は、潮力エネルギーや風力エネルギー(又は太陽エネルギー)といった新技術を検証するための基礎となります。安全性検査は、石炭火力発電所から原子力施設、風力発電設備まで、エネルギー関連の一連の設備について実施されています。
 エネルギー供給業者は、自社の工程及び手順が適正であることを示して免許を取得し、自社の環境面の信用度を宣言しています。同様に、企業がエネルギー関連の能力を向上させ、省エネの機会を見いだす上で、ISO 50001の認証が役立つこともあります。

ILAC議長

ILAC議長
Peter Unger氏

試験所、検査機関、認証機関の認定は、最終的には消費者と企業、政府、規制当局に対する安心を提供します。消費者と企業は、自分たちが購入している製品が安全で品質の高いものであり、所期の目的に利用しうるものであり、エネルギー効率面の目標に適っていることを認定に伴う標準化と規制のプロセスを通じて保証されるのです。
これを効果的に行うにはどうしたらよいでしょう? 何が正しく何が間違っているのか、どうすれば分かるのでしょう? 試験、検査、そして認証は、エネルギー供給に関して正誤のある方法論や取組みの間を分ける分岐線を明確にする手段です。こうした仕事をする試験所や検査機関、認証機関の認定は、首尾一貫した信頼できるやり方を保証します。そのような方法が、消費者や環境のニーズにつながる産業を生み出すのです。
 

ILAC及び/又はIAFの協定に調印した認定機関から認定を受けている試験所、検査機関及び認証機関は、徹底的に吟味された認定プロセスによる恩恵を享受できます。これら協定の調印者として、認定

機関は互いに同等と見なされます。このような取決めによる取り組みと活動を通じて、貿易障壁は緩和されます。それは最終製品について与えられた信頼が存在するからです。
国や地域をまたぐ製品に対して、試験、検査、認証の結果は、消費者と規制当局双方に信頼をもたらします。同等性が明言され、証明されていることで、製造者は、特定の製品に対する規制当局の承認申請や通関の過程で何度も試験を実施することなく、1製品1試験で済ませることが可能になります。


エネルギー供給の信頼を支えるうえで認定が様々な役割を果たしているという価値の認識を喚起するため、「世界認定推進の日」の式典と連動して90ヶ国を超える国々で多くのイベント、プレスキャンペーン、ワークショップ、セミナーが開催されるでしょう。詳しくは、地元の認定機関にお尋ねください。
 

「世界認定推進の日」を記念するプロモーション素材として「2014年世界認定推進の日」のポスター及びパンフレットが、ILAC及びIAFのウェブサイトからダウンロード可能になっています。
 また、プロモーション用の短編映画も、IAF及びILACのYouTubeチャンネルを通じてダウンロード可能です(http://www.youtube.com/user/IAFandILAC)。

※日本語の字幕表示はYouTube画面下、黒い帯 右側部分のアイコン群の左から二番目(カーソルを当てると「字幕キャプション」と表示される個所)を操作し、日本語を選択すればご覧いただけます。
 

本件に関するお問い合わせ先
公益財団法人 日本適合性認定協会
総務部 CS
E-mail. CS@jab.or.jp
Tel.03-3442-1210 Fax.03-5475-2780

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