IAF議長 Randy A. Dougherty氏による 講演会開催
2014年11月4日
公益財団法人 日本適合性認定協会
2014年10月20日(月)、IAF(国際認定フォーラム)議長であるRandy A. Dougherty氏が来日し、牛込箪笥区民ホール(東京都新宿区)にて講演会を行いました。行政、認定機関、適合性評価機関の関係者を中心に、約120名が熱心に聴講しました。
本講演会は、
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 認定センター(IAJapan)
- 一般財団法人日本情報経済社会推進協会 情報マネジメント推進センター(JIPDEC)
- 公益財団法人 日本適合性認定協会(JAB)
の3者共催で開催しました。
講演概要
IAF設立以来のスローガン「Certified once-accepted everywhere」をベースに、IAFの過去~現在~未来について、約2時間半にわたって講演いただきました。
〔過去〕
はじめにIAF初回会議(1993年1月28日)のサマリーや会議参加者、当時から現在まで受け継がれているキー・コンセプト等を紹介。続いて立ち上げ以降の節目となった出来事を挙げながら、IAFの変遷が説明されました。
主な項目として、
- 1998年1月22日:品質マネジメントシステムに関する最初のMLA(国際相互承認)実施
- 1998年9月27日:IAFが法人化
- 2001年11月:IAFとILAC(国際試験所認定協力機構)初の合同会議を京都で開催
- 2003年11月11日:行動規範の発行
- 2004年10月9日:環境マネジメントシステム、製品認証にもMLAの範囲拡大
- 2009年:IAFとILACの統合を検討、統合には至らなかったが両者の協力体制を続けることで合意。MLAの構造を改訂、「メインスコープ」「サブスコープ」の考え方を導入
IAF創設時の目的である、国際貿易発展を目指し認定制度の運用に関する相互理解と信頼醸成に寄与するためのこれまでの活動が示されました。
〔現在〕
現在の活動として、ILACとの協力を含めた適合性評価の活用についての紹介がされました。
- IAFの構造、現在検討されている技術文書、文書類の開発プロセスの説明
- IAFとILACの現在の活動、メンバー構成、組織構造やについて解説したのち、IAFとILACでの共同の取組みを紹介
- 合同総会、合同執行委員会、合同作業部会、合同広報委員会、合同開発支援委員会など
- そのほか、ILAC IAFの国際相互承認の具体的活用事例、規制当局・産業界・消費者の視点から見た認定を受けた適合性評価のメリット提示等の紹介
〔未来〕
最後に2015年から2019年にかけての「IAF戦略的計画」が示されました。
- 将来展望:IAFとILACは良好なパートナーとなり、認定を受けた適合性評価結果が市場、規制当局、一般社会のニーズを満たし世界中で受け入れられる
- 使命:IAF加盟認定機関が認定をすることで適合性評価機関の力量と公平性を担保する
- 戦略の方向性:市場のニーズに対応しより効率的にIAFのMLAを拡大する・国際相互承認のプロセスを向上させる・あらゆるステークホルダーに向け認定の効果を受け入れてもらうために周知活動を行う 等
- 短期の計画として、2つの諮問委員会を追加することや相互承認の範囲拡大など、長期の計画として、IAFデータベースの作成やILACとの統合を検討していることを紹介
講演の最後に質疑応答として、認定機関間のばらつきについて、1国1認定機関の考え方などについてRandy氏としての意見が示されました。
本件に関するお問い合わせ先
公益財団法人 日本適合性認定協会
総務部 CS
E-mail. CS@jab.or.jp
Tel.03-3442-1210 Fax.03-5475-2780