輸出中古自動車の不正輸出証明について
2016年1月25日
JAB認定輸出自動車検査機関 各位
公益財団法人 日本適合性認定協会
認定センター
副センター長 植松 慶生
拝啓
時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。
平素はJAB認定に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、先日、警視庁より中古自動車の輸出検査に関連し、中古自動車輸出業者による
公文書偽造事件について次のとおり注意喚起がありました。
【被疑会社】
関東近県所在の中古車輸出会社
【偽造の対象となった公文書】
・ 輸出予定届出証明書
・ 輸出抹消仮登録証明書 いずれも運輸支局発行文書
【行使先】
関東近県所在の輸出前検査実施会社
【事件内容】
・ 改ざんした証明書のコピーを使用して検査を申し込む。
・ 後日、改ざんした証明書の原本を検査会社に提示する。
【犯行目的とその概要】
・ 輸出先国の年式規制などを免れるため、証明書の初年度登録年月を改ざんする。
・ 走行距離計を巻き戻して走行距離を短く偽る。
・ 輸出抹消仮登録証明書等の証明書をスキャンニングして、内容を改ざんした証明書コピーを作成し、それを使って検査依頼する。
・ 更に後日、証明書原本も改ざんして検査会社に提出し、改ざん内容に基いた検査証明書を受け取り、輸出を行う。
これらの情報を受けて、本協会としてはこのような不正輸出防止に協力するべく、輸出自動車検査機関各位に協力を求めます。このような不正を防止するには、検査依頼があった際の登録情報の確認は、証明書のコピーのみで行うことなく、原本を確認するようにし、その際、拡大鏡を用いるなどして改ざんのないことを点検してください。
また、証明書の原本に対する改ざんも巧妙であることから、登録情報提供制度を利用するなど、独自に真正な登録情報を確認するようにしてください。
なお、今後、本協会の輸出自動車検査機関の認定要求事項としてこの改ざん防止の検査活動を義務付けすることと致します。
各位におかれましては、ご理解のうえ、犯罪防止にご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
敬具
本件に関するお問い合わせ先
公益財団法人 日本適合性認定協会
認定センター LAB
E-mail. info-lab@jab.or.jp
Tel.03-3442-1217 Fax.03-5475-2780