第24回 PAC (太平洋認定協力機構) 総会参加報告
2017年7月7日
公益財団法人 日本適合性認定協会
2017年6月17日から23日、バンコク (タイ) にて第24回 PAC 総会が開催されました。主要事項について、概要を報告いたします。
1. 技術委員会 (Technical Committee Meeting)
- WG活動
製品WG、要員WG、有機認証WG、ハラルWG、GHG/エネルギーWGのそれぞれの活動報告がされた。主な内容は以下の通り。
製品WGでは、認定範囲の記述に関するガイダンス文書を発行したことが報告された。要員WGでは、事例紹介や情報交換を行うとともに、IAFやISO関連の情報提供が行われた。ハラルWGでは、今後のWG活動、特に関連団体との関係/協力を進めるべきであると確認された。有機認証WGではISO/IEC 17065適用のためのガイダンスを開発中であることが報告された。GHG/エネルギーWGでは、メンバー間の情報共有を行うとともに、新しい制度についての情報提供も行われた。
- IAF技術委員会およびISO/CASCO (ISO適合性評価委員会) の活動報告
ISO/IEC 17011改定および関連事項の報告などがあった。
- その他
IAF MD 17適用に関する審議文書が提出され、小グループを作り議論を行うことになった。
2. 能力開発委員会 (Capacity Building Committee Meeting)
- ISO/IEC 17065に関する研修を初期研修と認定機関間でのアタッチメント研修の2段階で行った。
- 研修ニーズの調査を行い、認定機関間のアタッチメント研修、ISO/IEC 17011などに対する訓練に関心が示された。
3. CMC 委員会 (Communication and Marketing Committee Meeting)
- 2019年にAPLACとの合併が行われることをうけ、ウェブサイトの改修を必要事項に留めたことが報告された。
4. 相互承認 (MLA) グループ会議
- PACに対するIAFによる相互評価
PACに対する次回のIAF evaluationが2018年初めに予定されているが、APLACとの合併を考慮し、早期の開始を調整していること、要員とGHGの拡大のための評価も受ける予定であることが報告された。
なお、APLACとの合併に伴いIAFのMLA承認に空白期間ができないようIAF/ILACと調整していることが説明された。
- PAC 相互評価員
相互評価員の資格、訓練の状況について報告があり、議長からメンバー認定機関に対し、相互評価委員の提供、協力に対し、謝意が示された。また、GlobalG.A.P.、EnMS、要員などについて相互評価員のリソースが十分ではないことから、協力要請があった。
- 相互承認の状況
新しく、MNAS (モンゴル) が相互承認されたことが報告された。また、多数の機関が相互承認の範囲を拡大した。さらに2機関より初回の相互承認申請を受け、評価を開始している。
- 新規相互承認プログラム
会議に先立って行われた調査に基づき、ISO 13485 (医療機器QMS)、ISO 45001 (OHSMS)を新たな相互承認プログラムとするためのプロセスを開始することが合意された。
5. 総会
- 議長よりAPLACとの合併のための作業が進められていることが説明された。
- 各委員会議長より活動報告が行われた。
- 2016年決算、2017年の予算の紹介があった。
6. APLAC (アジア太平洋試験所認定協力機構) / PAC 合同総会
- PAC-EC/APLAC-BoM (PAC/APLAC合同理事会) 、PAC-MLA MC/APLAC-MRA (PAC/APLAC合同相互承認評議会) 、PAC-CMC/APLAC-PIC (PAC/APLAC合同広報委員会) などの報告があった。
- APLAC、PACの合併に関し、これまでの作業が報告され、新組織名称をAPACとすること及び組織構成案が合意された。
- 次回総会は2018年 6月4日~9日に京都 (日本)で、APLAC/PAC合同で開催する。2019年は、インドで開催することとなった。
7. APLAC/PAC合同ワークショップ
認定はどのように公共の分野を支援するツールとなりうるかを考えるワークショップが行われた。公共分野に認定が有益な影響をもたらしている各国の事例が紹介された。さらに参加者が、認定/認証が活用されうる新しいプログラムのアイデア出しを行った。
8. ハラル認証に関するワークショップ
ハラル認証に関するワークショップが行われ、関連の規則/規格、認定/認証の仕組みの説明、各国のハラル認証の紹介、ハラルにおける適合性評価機関の役割及び今度の展望についての議論が行われた。
以上
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