ISO 45001に対応した認定の開始について

2018年4月12日
公益財団法人 日本適合性認定協会

本協会は、2012年に、OHSAS 18001に対応した労働安全衛生マネジメントシステム(OHSMS)認定プログラムを開始しました。このOHSMS認定プログラムについて、先のIAF総会での決議(No. 2016-15、No.2016-16)に基づき、対応する認証規格をOHSAS 18001からISO 45001に見直します。

見直しの方針、認定申請受付開始日等については、下記を予定しています。

なお、今後、認定開始に先立ち、4月下旬に、認定申請書様式の改訂・発行を予定しています。

1. 本協会の方針

  1. IAF加盟メンバーとして、IAF決議No. 2016-15、No.2016-16に則り対応する。
  2. ISO 45001認証に関する認定基準は、国際規格、IAF基準文書を変更なく採用する。これに伴い、現行のJAB MS103「マネジメントシステム認証機関に対する認定の補足基準-労働安全衛生マネジメントシステム-」を廃止する。

2. ISO 45001に対応した認定の申請受付開始日

2018年5月10日を予定

3. ISO 45001に対応したOHSMS固有認定基準

  1. ISO/IEC TS 17021-10 ”Conformity assessment - Requirements for bodies providing audit and certification of management systems - Part 10: Competence requirements for auditing and certification of OHSMS”
  2. IAF MD22「労働安全衛生マネジメントシステム(OH&SMS)認証のためのISO/IEC 17021-1適用に関するIAF基準文書」
  3. IAF MD21「OHSAS 18001:2007からISO 45001:2018への移行に関する要求事項」(OHSAS 18001認証を行う機関が、ISO 45001認証への移行(Migration)を行う場合、適用する)

4. 認定範囲分類

  • IAF MD22附属書D「認定範囲」による。

5. 主な申請要件

  1. JAB MS200 2.2及び前3に掲げる認定基準に基づく、内部監査及びマネジメントレビューを含む文書化された機関のマネジメントシステムの全体を1回以上運用した実績があること。(MS認証機関として初めて本協会に認定申請をする場合)
  1. 認定基準に基づく、1件以上のISO 45001認証実績(ただし、MS認証機関として、4年以上の認定実績をもつ機関、又はそれと同等の実績をもつと認められる機関が、OHSMS認証の種類の拡大を申請する場合、認証実績は不要)
    (注) 認証実績とは、認証文書を希望する認証対象組織の認証実績であって、認定審査時点において、認定基準に適合する契約内容の確認を含む一連の認証プロセスが終了しているか、又は適合するために必要な再レビューと処置の実施が終了しており、その適切性が実証できる認証実績をいう。
  1. 認定申請書、同申請書にて求める文書を提出すること。
    (注) 機関が、OHSAS 18001、JISHA方式適格OHSMS基準又はCOHSMS認定基準(総称して「既存のOHSMS基準」という)への登録を行う組織について、ISO 45001認証を行う場合、既存のOHSMS基準に対応した認証の仕組みとISO 45001に対応した認証の仕組みとの間のギャップを分析し、適切に対応すること。認定申請書の提出に当たって必要な添付書類として、このギャップ分析の結果と対応の詳細を記した文書の提出を求める。
  1. 申請内容に応じて、下表に基づく審査予定の提示(参考:IAF MD22附属書E)
    (注) 立会いは、原則、初回審査(1st、2nd)、1件の立会いを含むものとする。ただし、新規の組織がない場合、ISO 45001の全ての要求事項への審査を含む1件の再認証/2件のサーベイランスへの立会いを行う。

 

申請
内容
立会
可否
要件 実施する審査

全般
  • 申請するIAFコードについて、機関が認証活動を行うことを既に決定していること。(4.2.8 i.)
(申請レビュー)
  • 申請するIAFコードについては、特定の認証機能全て(JIS Q 17021-1:2015附属書A参照)に関する力量のある要員を有することを文書に基づき実証すること。(4.2.8 ii.)
書類・事務所審査
  • 少なくとも1件の立会いを実施。
組織審査立会
非重要コードのみ 不可
  • 前「全般」に記載の力量のある要員を有することを文書に基づき実証すること。(4.2.8 ii.)
書類・事務所審査
  • 申請する非重要コードを有する各クラスターに対して1回の立会い。この立会いをもって、当該クラスター内の申請する非重要コード全ての認定が可能。(4.2.4 iii. a.、4.2.5.)
組織審査立会
重要コードを含む 不可
  • 申請するIAFコードについて、次の要件が満たされることが審査を通じて確認されることによって、当該クラスター内の申請する重要・非重要コードの認定が可能。(4.2.4 iii. b.)
    •  前「全般」に記載の力量のある要員を有することを文書に基づき実証すること。
    • 認定を受けた当該重要コードの認証文書が発行されるよりも前に、当該重要コードに関する立会いを実施。
書類・事務所審査
  • 申請する重要コードが当該クラスター内で一つの場合、そのコードへの1回の立会いをもって、当該クラスター内の申請する重要コード・非重要コードに対して認定が可能。(4.2.4 i.)
  • 申請するIAFコードを有する各クラスターについて、重要コードが当該クラスター内で複数の場合、IAF MD22 附属書Eの表中の「又は」、「及び」に従った重要コードへの立会いをもって、当該クラスター内の申請する重要・非重要コードの認定が可能。(4.2.4 ii.)

a.「及び」で特定されている(“重要コード”の欄中の)すべての重要コード
例えば、機械クラスターの場合、IAFコード20又は21に関して1回の立会い活動を行うことで、当該クラスターのすべての非重要コード(17(加工金属製品に限る),18,19,22)に対して認定を授与することができるが、その他の重要コード(20又は21)に関しては、認定を授与するためには立会いを行わなければならない。

b.「又は」で特定されている(“重要コード”の欄中の)重要コードのうち一つ
例えば、供給クラスターの場合、IAFコード25又は26に関して1回の立会い活動を行うことで、当該専門分野のクラスターのその他のIAFコード(25又は26,27)に対して認定を授与することができる。

組織審査立会

* 括弧内は、IAF MD17中の箇条番号

以上

参考:関連するIAF決議

IAF Resolution 2016-15「ISO 45001の移行措置」
総会は、技術委員会の勧告に従って、OHSAS 18001:2007からISO 45001「労働安全衛生マネジメントシステム-要求事項及び利用の手引」への認定された認証の移行期間をISO 45001発行日から3年とすることを決議する。

IAF Resolution 2016-16「IAF規準文書としてのISO 45001:201Xの承認」
総会は、技術委員会の勧告に従って、近く発行されるISO 45001:201Xを規準文書として承認することを決議する。

 

本件に関するお問い合わせ先
公益財団法人 日本適合性認定協会
認定センター CB
E-mail. info-cb@jab.or.jp
 

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