IAF2018総会及びIAF/ILAC2018合同総会出席報告

2018年11月30日
公益財団法人 日本適合性認定協会

2018年10月29日及び31日に、シンガポールにて、IAF(国際認定フォーラム)年次総会及びIAF/ILAC(国際試験所認定協力機構)合同年次総会が開催されました。概要について報告いたします。

IAF 2018総会

IAF戦略計画

  • 2015-2019 IAF戦略計画はほぼ完遂した。
  • 2020-2025 IAF戦略計画について、ILACと合同タスクフォースを立上げ、共通戦略計画を作成する。

IAF認定付き認証データベース

  • IAF認証組織データベースの開発状況、そのデモンストレーションを受けた。

財務

  • 財務報告及び会計監査報告があった。また、2019年予算は承認された。

TC (技術委員会)

  • 5件の決議事項提案のうち、認証機関が認定を受けている範囲での非認定の製品認証に関する決議事項提案について投票の上、賛成多数で合意した。 (IAF Resolution 2018-13参照:認定されている範囲において非認定の製品認証を発行することを防ぐために、IAF加盟認定機関は、認定している製品認証機関との間に法的拘束力を有する取り決めをもたなければならない)
  • ISO/IEC 20000:2018、ISO 22000:2018の規格改定に伴う移行期限、認証の有効期限の決議事項提案(IAF Resolution 2018-14, IAF Resolution 2018-15 参照)を含め、他の決議事項提案について合意した。

MLAC (相互承認委員会)

IAF地域グループ:

  • PAC (太平洋地域)とAPLAC(アジア太平洋試験所認定協力機構)のAPAC統合後、意思決定機能 (APAC MLA)に対しIAF立会の予定。
  • AFRAC (アフリカ地域)は、ILACと合同PEを実施の上電子投票で承認され、Unaffiliated ABであったKENAS(ケニア)、EGAC(エジプト)、MAURITAS(モーリシャス)、SANAS(南アフリカ)がすべてAFRACに移管された。

IAF MLA (国際相互承認協定):

  • PACは要員認証とEnMSを拡大。また、PAC MLAのIAF MLA資格維持、PAC GHG MLAがIAF MLAとして拡大承認された。準じて、本協会は、GHG妥当性確認・検証に対するIAF MLA署名を行った。(レベル3) 
  • EA(ヨーロッパ地域)はISO 14065妥当性確認・検証を拡大、そしてFSMS, ISMS, MD-QMS, EnMSを拡大。
  • IAAC (南北アメリカ地域)はFSMS, ISMS, MD-QMSを拡大。
  • AFRACはQMS, EMSが初回承認された。

年次総会決議

  • IAF Resolution 2018-13を含め、投票の結果、提案された年次総会決議がすべて可決された。
  • MLAC提案であるICAO CORCIA (国際民間航空条約の附属書に規定されるCORSIA (the Carbon Offsetting and Reduction Scheme for International Aviation ))のIAF MLAレベル4及び5への拡大(妥当性確認・検証)が決議された。(IAF Resolution 2018-23 参照)
     

決議事項

IAF 決議事項(参考和訳)(PDF 348KB)

ILAC 決議事項(参考和訳)(PDF 326KB)

IAF TC(技術委員会)

  • 不祥事対応TF(タスクフォース)に、本協会での関連事例、情報開示の観点から、積極的にインプットを行った。
  • JACB(日本マネジメントシステム認証機関協議会)と合同でディスカッションペーパーを提示し、IAF MD 1(複数サイトの組織が運用するマネジメントシステムの審査及び認証のためのIAF基準文書)とIAF MD 5(品質及び環境マネジメントシステム審査工数決定のためのIAF基準文書)との関係、IAF MD 4(認証審査/認定審査を目的とした情報通信技術(ICT)の利用に関するIAF基準文書)とIAF MD 5の関係、IAF PR 2(IAF文書の開発に係る手順)に関わる指針の提言を行った。
  • 新たなTF設置:審査工数 (本協会もTF参加)

ディスカッションペーパー 合意事項 要旨:  

IAF データベース:

  • 本協会からは、情報開示の承諾を頂いた上で、認定しているマネジメントシステム認証機関の情報を提供した。
  • 現在、各認定機関からの認証機関情報をまとめ、IAFデータベースβ版の共有がされている。今後、適合組織情報を加える。
  • 本協会としては、各認証機関からのデータインプットのみならず、本協会データベースからのデータをインプットできる環境と日本語対応も含めたマルチリンガル機能の対応を要望している。

IAF/ILAC 2018合同総会

他の国際機関とのMoU(覚書):

  • IAF, ILACと世界銀行の間でMoUが署名された。
  • IHAF(国際ハラル認定フォーラム)とのMoUも署名された。

他の国際機関からの報告:

  • IEC(国際電気標準会議), ISO(CASCO), OIML(国際法定計量機関), UNIDO(国際連合工業開発機関), ITU(国際電気通信連合), WTO(世界貿易機関), 世界銀行から概況報告があった。

地域機関からの報告:

  • AFRAC, APLAC, ARAC(アラブ諸国地域), EA, IAAC, PAC及びSADCA(南アフリカ地域)から概要報告があった。
  • 2018年11月EA総会でUKAS(イギリス)がEAメンバーのステータスを継続することが決議される予定。

今後の開催予定

  • 2019年中間会議: メキシコシティ (メキシコ) 2019年4月4日-11日
  • 2019年総会: フランクフルト (ドイツ) 2019年10月21日-30日
  • 2020年中間会議: 北京 (中国) 2020年4月第1週
  • 2020年総会: モントリオール (カナダ) 2020年10月最終週

 

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