APAC年次総会 参加報告
2019年7月17日
公益財団法人 日本適合性認定協会
2019年6月14日から22日まで、シンガポールにて、APAC (アジア太平洋認定協力機構) の年次総会が開催されました。概要について、報告いたします。
なお、2019年1月1日、APLAC (アジア太平洋試験所認定協力機構) とPAC (太平洋認定協力機構) が統合されAPACが設立されました。
執行委員会
- 本協会の専務理事米岡がAPAC執行委員会の委員に選任された。
CPC (コミュニケーション及びプロモーション委員会)
- 毎年6月9日の世界認定推進の日 (World Accreditation Day) について、2019年の実績報告があった。また、IAFとILACが国連の公式な承認を得る働きかけ等が報告された。
- APAC戦略計画に準じ、CPCの目的にあったワークプランを策定するTFを設置した。
CBC (Capability Building (能力構築) 委員会)
APACメンバーを対象としたアンケート調査の結果報告がされた。今後も相互承認のスコープ別のメンバーが増加する傾向にあること、メンバーより関心が高い認定スキームとして、ハラール、オーガニック、ICAO-CORSIA等が上位を占めた。
TC (技術委員会) 1 (試験所、検査機関、標準物質生産者、技能試験)
- ISO 20387:2018に基づくバイオバンキング認定に関するワークショップが、本年10月のIAF/ILACフランクフルト年次総会と合わせて開催される。
- 旧APLACのTC004、006、007、010、012は活動完了した。
- APLAC TC013の流れを汲み、TC1とTC2の合同でジョイントWG (JWG1) を設置し、マルチサイトの審査、リモートサイトやバーチャルサイトの審査等について議論することとした (TC2も同意) 。本協会の植松(正)がメンバー参加する。
TC (技術委員会) 2 (認証、妥当性確認&検証)
- 持続可能性WGはToR (活動範囲) を見直し、森林に関する適合性評価について当該WGで取り扱うことを確認した。また、フットプリントに対する認定に関する指針開発について活動の継続が承認された。
- 認定を取り消された認証機関の発行した認証の有効期限について、議論の結果、現時点では国際的な統一ルールは設けず、その取扱いについては各認定機関の決定に委ねることとした。
- TC2は、ISO/IEC 17065 4.2.6項の公平性に関する要求事項について、製品認証WGの以下の推薦を承認した。
(1) 製品認証WGは、EAのアプローチには賛成しない。またAPAC TC2に、IAFに対して以下の事項を明確にすることを要求する。
ISO/CASCOに対し公平性の要求内容を関連するすべての規格で統一するよう求める。すなわち、認証機関が同一の製品認証範囲内において、ある顧客を設計/ コンサルティングし、別の顧客を認証できるか否か。また、認証活動で禁止されるのはどのような活動か。
参考資料 (英語): EA Resolution 2019 (43) 27 (リンク先pdfの3ページ目)
https://european-accreditation.org/wp-content/uploads/2019/05/AI_15-EAGA1905-55-GA43-Resolutions-23May2019-Rev-Meeting-Adopted.pdf
- 本協会よりマネジメントシステム認証に関する新WG設置を要望し、承認された。本協会の牧野が共同主査となった。
- 要員認証WGについては、本協会の堀江が、共同主査として承認された。
- 本協会の牧野がTC2副議長としての任期を終え、委員会から謝辞があった。
TC2 WG関係
- 持続可能性WG:
ISO 14064-1, ISO 14064-2, ISO 14064-3の改定発行と移行計画、ICAO CORSIAに対する事業開始計画・研修の必要性、新規格 (グリーン債 ISO 14030、クライメートファイナンス ISO 14097) に対する情報共有を行った。
- 製品認証WG:
- オーガニック認証に関するISO/IEC 17065に対するAPAC基準文書 (APAC TEC4-002 Guidance on Application of ISO/IEC 17065 Organic Certification) について、本年10月のIAF年次総会に向けてIAF基準文書としての検討を働きかける。
- ハラール認証について、International Halal Accreditation Forum (IHAF) のMRA制度について説明があった。
MRA (相互承認) 評議会
本協会の中川が議長としての任期を終え、評議会から謝辞があった。
GA (総会)
開発中のIAF基準文書 (Criteria for the Evaluation of Conformity Assessment Scheme 適合性評価スキームの評価に関する基準) に対し、以下について決議された。
- 本文書は相互承認に参照する際に、IAFが承認する適合性評価スキームをレビューするためのIAF文書であり、本文書を認定機関レベルに適用するべきではない。
- 当該文書案について、反対投票することが望ましい。
その他
APAC関連委員会への本協会の役職員の参画は、以下のとおり。
- 執行委員会 委員 (米岡)
- TC2/ マネジメントシステムWG 共同主査 (牧野)
- TC2/ 持続可能性WG 共同主査 (牧野)
- TC2/ 要員認証WG 共同主査 (堀江)
- TC1及びTC2のジョイントWG メンバー (植松(正))
今後の年次総会予定: 2020年アブダビ (UAE)、2021年インド
以上
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