技能試験について

技能試験とは

技能試験とは、試験所間比較を行い、参加した複数の試験所の試験結果(試験結果、統計量など)から、事前に定めた評価基準に従って、参加試験所の試験の成績を判定するものといえます。
具体的な定義としては、技能試験スキーム提供者の能力並びに技能試験スキームの開発及び運用に関する一般要求事項について規定しているJIS Q 17043※には、技能試験とは「試験所間比較による、事前に決めた基準に照らしての参加者のパフォーマンスの評価。」と示されています。また、試験所間比較とは「事前に定めた条件に従って、二つ以上の試験所が、同一品目又は類似品目で行う、測定又は試験の企画、実施及び評価。」と示されています。

※JIS Q 17043 適合性評価―技能試験に対する一般要求事項
(ISO/IEC 17043 Conformity assessment ― General requirements for proficiency testing)

技能試験の必要性

試験所等の認定に関する国際規格では、次のように技能試験の必要性が規定されています。

ISO/IEC 17025

7.7.2
ラボラトリは、利用可能で適切な場合、他のラボラトリの結果との比較によって、そのパフォーマンスを監視しなければならない。この監視は、計画し、見直さなければならない。また、次のいずれか、又は両方含まなければならないが、これらに限定されない。

a) 技能試験への参加
注記   JIS Q17043は技能試験及び技能試験提供者に関する追加情報を含んでいる。JIS Q 17043の要求事項を満たす技能試験提供者は、能力があるとみなされる。
b) 技能試験以外の試験所間比較への参加
 

ISO 15189

5.6.3.1
検査室は、検査結果及び検査結果の解釈に適切な検査室間比較プログラム (外部精度評価プログラム、技能試験プログラム、など)に参加しなければならない。 検査室は、検査室間比較プログラムの結果を監視し、所定の性能基準を逸脱している場合は、是正処置の実行に携わらなければならない。

注記   検査室はISO/IEC 17043の関連要求事項に一致する検査室間比較プログラムに参加することが望ましい。

技能試験の活用

技能試験は、試験所が適切な試験データを提供できる能力を持つことを実証するために有効な手段です。そこで、認定機関は、試験所等が認定を取得又は維持するために、利用可能な技能試験の参加結果を技術能力の根拠の一つとして審査します。

また、技能試験は、認定の取得又は維持のためにだけ有効なのではなく、試験所等の品質管理や改善に役立つことから、試験所等の信頼性を確保する手段の一つとしても参加が推奨されるものです。例えば、技能試験に参加して外部と比較することによって、自身の試験結果が偏りやばらつきを持っていることに気が付くことがあります。 

 

 

 

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